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故 エリザベス・キュブラー・ロス博士について

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 世界的なミリオンセラーでロングセラー「死ぬ瞬間」シリーズ(読売出版)の著者。
 多くの臨死者との詳細な対話を通じて、末期患者が死を受け入れるまでの心理過程を5段階に分けて説明できることを発見したことで有名な世界的精神科医。
 LDTワークショップは、この理論を拡大展開し、死に行く患者の死の受け入れをはじめ、健康人が広く様々な日常社会生活を送る中で起こる精神死(こころとからだを痛みつける身動きできないこころの閉塞状態)により、怒り、怨み、悲しみ、苦しみ、絶望感、断絶感、孤独感、不安感、自己嫌悪をもつ人々が、この状態を超越し脱皮することを支援するために世界各地で40年間にわたり開催されてきました。

略歴

1926:スイスのチューリヒで生まれた。三つ子の末娘として、しかも生まれたときは2ポンドしかなく、髪の毛のない醜い子で、両親からはあまり歓迎されなかったという。彼女は2ポンドしかない人間でも生きていく価値があることを生涯を通じて証明しようとした。
1957:チューリヒ医科大学を卒業。義務教育を終えると、父親の反対を押し切り医師への道をめざす。住込み家政婦をして働きながら大学入学資格を取り医科大学へ進み卒業。
1965:シカゴ大学の研究員。結婚後米国に渡り、シカゴ大学にて臨床カウンセリングを手掛け「悲しみの克服と死の受容」を支援するとともに「死のセミナー」を開始。
1969:『死ぬ瞬間』を出版。ベストセラーとなり、その業績が国際的に評価。医者が生より、死に注目するなど、異端視されかねない画期的な仕事。今日では末期医療やホスピスの先駆者として高く評価。(ロス『死後の真実』39-40/163-165)。
1984:ヴァージニア洲ハイランド郡に広大な農場を購入。シャンティ・ニラヤの本部を置き、活動開始。
1994:エイズの本格的支援に乗り出す矢先、悪意ある反対者の放火で、ロスの自宅は完全に消失、看板は銃弾の蜂の巣状の穴だらけであった。
その後、ロス博士は子息ケネス氏の勧めで、アリゾナに住んで余生を回顧し、『ライフレッスン』などを著すが、2004年8月24日に逝去。